新しい国へ
男たちは昭和21年、新制の小学校に入学しました。
ボロボロの服を着て、栄養失調のせいか、あかぎれで手を腫らし、青鼻を垂らしていたけれど・・・
日本が新しい平和国家に生まれ変わった年の、ピカピカの1年生でした。
食う物もろくになかったのですが、奇妙に明るく、以来「戦後の民主主義教育は俺たちの時代から始まった」というのが男たちの誇りでした。
もう2、3年上の兄や姉は、敗戦の日を境に先生や大人の言うことや、やることが一夜で変わるという、世の中に信じられるものがない現実を知ってしまった世代ですが・・・
わずか数年の違いで、男たちは"新しい時代が来る"というのを、まともに信じた世代であるかもしれません。
それにしても、アメリカは輝いていました。
アメリカの豊かさ、民主主義は、それこそ目の眩むような衝撃でした。